養殖場においては、従来の養殖方法ではミミズの管理や天候による環境の変化に対応することが、非常に困難でした。
屋外での養殖には、外敵や雨天による逃げ出しが多く、量を増やすことが出来ずにいました。
その後、ビニールハウスで養殖することになり、風雨の問題は解消されるものの、夏の時期のハウス内の温度が(適度な太陽光は良いのだが、長時間の太陽光は)高温になりすぎて、ミミズの量が増えるどころか、減少傾向に陥ってしまいました。
そこで、天井を高くし、太陽光を遮り木製の箱で養殖することで、水分量や床※の温度なども、木自体の呼吸と養殖技術において管理し、自然に近い状態になっております。
また、風通しや太陽光の調節も、ミミズの成長に合わせ、養殖場内・外のどこにでも簡単に移動が可能なシステムを採用しています。
また、ミミズの状態が悪くなった場合でも、全体に悪い影響を及ぼすことなく、箱単位で管理できるようにすることで、ミミズの環境が飛躍的に改善された現在の養殖場になっています。
現在でも、ミミズの養殖技術の研究は継続されており、安心・安全・安定供給の精神で、お客様に納得していただく製品を作る為に、日々努力しております。
※床とは、養殖が行われるミミズの入った土の塊のことを言います。
土壌の状態などを把握して、ミミズの状態と今後の研究や技術などに、生かしていきます。
出荷に際しては、出荷前日に木箱から出し、出荷しています。
出荷したミミズからサンプルを採取し、データの管理を行っています。
出荷については、ミミズの特性である夜行性(光に反応して、光の当たらない所に逃げる習性)を利用し、ミミズの入っている土の上部の方から、少しずつ土を取り除いていきます。
その時に、ミミズが光に反応して下へ下へと潜って行きますが、最後には、コンクリートの床に来た時点で、ミミズ同士が集まったところで、出荷用の箱(プラスティック製の箱)に入れて、再度時間をかけて、ミミズ自体から糞土などを排出させます。
その後、重量を計測する流れになっています。
ここでは、ミミズの特性を逆手に取り、出荷するという昔ながらの方法です。
このような特性をうまく利用して、養殖の方でもいろいろな場面で役に立っています。
養殖場での出荷時点で取り除けなかった不純物(糞土など)を、クエン酸などを使い処理します。
その後マイクロバブル※水で綺麗に洗浄し、目視検査などを実施後、ペースト(液体)状にして専用皿に入れ、速やかに凍結させます。
ここでは、ミミズのみになるように、また、ミミズ自体が処理前に痛まないように(傷むと酵素のチカラが働くことから)、注意して作業しています。
また、この工程でサンプルを採取し検査します。
※マイクロバブルとは、水中に存在する500μm(0.5mm)以下の気泡のことを言います。
速やかに凍結状態にするため、素材や大きさなどを考えた、専用の皿にて保存しています。
洗浄し、ペースト(液体)状に処理されたミミズを、専用皿に入れ速やかに凍結させます。
この工程により、酵素の働きを冬眠状態にします。
凍結したミミズを装置内に入れ、45時間(約2日程度)をかけ徐々に水分などを除去していきます。
その際、水分と一緒に酵素の働きを妨げる不純物も取り除くことにより、粉末化された後の品質の、良い結果に繋がります。
この乾燥工程は、特許を取得している工程で、酵素が水分に再び接触するまでは、冬眠状態が持続するように乾燥してあります。
凍結真空乾燥装置で乾燥したミミズをパウダー(粉末)状にする工程です。
この工程でも、サンプルを採取し検査します。
凍結真空乾燥装置に於いても殺菌効果がありますが、この工程では再度殺菌の工程を行います。
ここでも、サンプルを採取し検査します。
サンプル検査合格のパウダーは、殺菌後に製品化されます。
この工程を経ることで、安心・安全な状態の製品になったということに繋がるのです。
出荷するパウダーについては密閉し、殺菌後のサンプルの合格後に出荷することになっています。
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